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2003/6/14(SAT)
写真は1〜3が「ヴェニスに死す」のホテルとビーチ、4〜5はヴェニス本土です。
「ヴェニスに死す」のリド島へ
 イタリアに来て、ローマにもミラノにも行かずにいきなり来たのがシエナで、他の都市といったらフィレンツェくらいしか知りません。どの都市も魅力的だけど、どうしても行ってみたかったのが「ヴェニス」です。ルームメイトには「ヴェニスは遠いからローマにしなよ。ローマはすっごいきれいだし、直行バスで簡単に行けるよ」と言われましたが、近い将来沈んでしまうかもしれないヴェニスを選びました。
 朝6時半のバスでフィレンツェへ出て、それからユーロスターで約3時間。ヴェニスの駅前に降り立ったとたん、そこはもう目の前に大運河が広がる別世界です。車もバスも無くて、代わりにいくつもの船が行き交っています。私はまず、大運河を通る水上バスに乗って、ヴェニス本土の先にある「リド島」へ向かいました。水上バスの24時間券は、11ユーロでリド島だろうと本土だろうとどのボートでも乗り放題。なかなか太っ腹です。本数も多く、夜中でも運行しています。
 リド島の方は、ヴェニスとはまた雰囲気が違って、まるで南仏のリゾートにいるような、明るくて近代的な印象を受けました。こちらでは車もバスも通っていて、スーパー等もあり、滞在者の多くは自転車を使って普通に生活されています。ヴェニスからの船を降りて、目抜き通りをまっすぐ10分ほど歩くとビーチに出ます。映画「ヴェニスに死す」の舞台となったホテルはビーチのすぐ目の前。映画で見た通りの真っ白な砂浜と、白いデッキチェアーが遠く先まで続いています。デッキチェアーは屋根つきのコテージに別れているので、人で埋め尽くされるようなにぎやかなビーチとは違った、静かで優雅な雰囲気です。こんな美しい島に、一度は住んでみたいものです。
 リド島を後にして、次は船に乗ってヴェニスの繁華街に出ました。迷路のような細くて入り組んだ道に、たくさんのお土産屋さんがひしめきあっています。そして30秒に1回くらいは、ちょっとコワい仮面屋さんに出会います。私はヴェニスの絵はがきに必ずといっていいほど描かれる「リアルト橋」近くの「マドンナ」というビストロに向かいました。ここは行く前に友達から「地元の人に美味しいレストランを訪ねたら、みんな『マドンナ』って言うから行ってみたら、とても美味しかった」と勧められていました。私が着いたのは営業時間よりもかなり早かったので、お店が閉まっていたのですが、中からボーイさんが出てきて案内してくれました。ここまでは良かったのですが、レストランの奥の方の暗いところに連れて行かれて、今晩ダンスに行こうなどと言いながらトイレに連れ込まれそうになって、危うく逃げて来ました。きょうはもうレストランはやめにして、チャイナ食堂で軽く食べました。
 ホテルの方は予約して来なかったので、着いてから観光案内所で手配してもらいました。どこも満室で何件目かでやっと取れたので、どんなホテルかも分からずに決めたのですが、狭くて暗い部屋だったので、ちょっと心残り。次回来るときはぜひリド島や運河沿いのホテルに泊まってみたいと思います。

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