photo

2003/7/24(THU)
バックパッカー宣言
 夜が開ける前、午前4時に、同室のトモちゃんが急きょ帰ってしまいました。本当はもっといたかったのに、飛行機の都合がつかないことが今日になって分かったそうで、慌ただしい出発となりました。トモちゃんはとても強い女の子。ひとりでパリにやってきて、ホテルに着いてまもなく財布を盗まれてしまいました。それにもめげず、スーツケースを捨て、格安のバックパックを買って再出発。ホテルで知り合った女の子と一緒に、行く予定の無かったベネツィアにひとっ飛び。そしてミラノを経て、パリの日本書店の貼り紙で見つけたという、ジミーとベアトリスの家にやって来たのだそうです。
 このあとは、日本に帰る飛行機の出発点であるオランダに戻るのだそうですが、その日程の変更がうまくいかず、無駄なお金を使ってしまったり、重い荷物を抱えて移動しなくてはいけなくなったりと、私ならかなり落ち込むところなのですが、さっぱりと明るく帰っていきました。辛いことは考えない、これがトモちゃんの旅の秘訣です。

 そして私のカンヌでの滞在も、残すところあとわずかとなりました。日本で計画してきたのは、ここコートダジュールまで。これから先については何も準備して来なかったのですが、7月の残り1週間と、8月いっぱいにかけて、スイスから、ドイツ、オランダ、北欧をまわって、それからベルギー、フランスと旅をすることにしました。ビザを持っているので働くことも出来るのですが、働くことよりも、色々な場所を見てみたいと思いました。それに8月の北欧は、家族全員が家に戻って来る、いちばん賑やかな季節なのだそう。
 治安が悪いと言われているナポリと、3度の寝台車を経験して、ちょっとは度胸がつきました。これからはユースホステルを渡りながらの一人旅です。きょうは郵便局に15キロの段ボールを送って、旅の荷物を半分に減らし、バーゲンでル・コックの歩きやすいスニーカーをゲットしました。わたしの荷物は厳密にはバックパックではなくて、小さめのコロコロカートと、肩掛けナイロンバッグの2段攻撃。重いスーツケースやバックパックは持てないだろうと考えて用意してきたものです。電車の中でも、ひとつは椅子の下に、ひとつは網棚の上にと、なんとか自力で処理できます。それともうひとつ、貴重品用のポシェットをかついでいて、カメラや財布などの貴重品すべてに、防犯用の鈴を付けています。電車の中でウトウトしていたって、悪い人が来たら鈴の音が知らせてくれるという仕組み。これからはトモちゃん流に、不安なことは考えないで、前進あるのみです!

← Back to index